自分の夫(彼氏)がモラハラ男だった!
そう気付いたときのあなたのショックは計り知れないものだと思います。
明らかにモラハラなのはわかっているけど、うちの夫(彼氏)がモラハラなんて、信じたくない…
そんな方も多いでしょう。
しかし、モラハラ男と上手く付き合っていくには、まずあなたが「うちの夫(彼氏)のしていることはモラハラである」と理解することがなによりも大切です。
なぜあなたの夫(彼氏)はモラハラをしてくるのか?
こちらのページでは、モラハラ男の心理についてお話していきます。
目次
知っておくべき大前提!モラハラ男は「自分が悪いと思っていない」
モラハラ男の心理について、大前提として覚えておいていただきたいことがあります。
モラハラ男は、”本気で”自分が悪いと思っていません。
そんな、まさか!と思いますよね。
しかし、これは事実です。
彼らは自分は常に正しく、相手が悪いと信じ込んでいます。
「俺はお前のためを思って言っている」
「お前のせいで俺がどれだけ苦労していると思ってるんだ」
彼らは、ときに妻を殴ったようなときでさえこんなことを言い放ちます。
こういった『お前のせいで俺が苦しんでいる』というフレーズはモラハラ男の常套句です。
こんな理不尽な台詞を、被害者を罵るためのでまかせではなく、本気で思って言っているのです。
モラハラ男がモラハラをする心理とは?
昨日は良いと言ったことを今日は罵ったり、言われたことに従っても激昂したり、モラハラ男の言動はまるで一貫性がなく、破綻しています。
にもかかわらず、なぜモラハラ男は自分が正しく相手が悪いと思うことができるのか、不思議ですよね。
モラハラ男がなぜモラハラをするのか。
それは、一口にいうと「現実から自分のプライドを守るため」です。
モラハラ男は、現実世界の不満を解消するために、あなたにモラハラ行為を働いているのです。
モラハラ男はしばしば、「お前はバカだ」「なにもできない」というような言葉で相手の自尊心を傷つけます。
しかしこれは、モラハラ男自身が抱いているコンプレックスなのです。
モラハラ男はプライドが高く、理想と違う現実を見ることができません。
だから、自分のコンプレックスを、自分より弱い(とみなした)相手に押し付けます。
恐ろしいのは、コンプレックスを押しつけ続けられると、本当にそれを引き受けてしまうことです。
経験がある方ならおわかりいただけるかと思いますが、「お前はバカだ」「何もできない」などと言われ続けると、常に緊張するようになります。
あなたに少しでもミスがあると(あるいは無くても)、モラハラ男は待ってましたとばかりにあなたを罵ってきます。
このような状態が続けば、いつも問題なくできることでもモラハラ男の前では出来なくなってしまったり、いつもなら考えられないようなミスを犯したりするようになるのです。
それをみたモラハラ男は嬉々としてあなたを罵ります。
実際に失敗してしまっているから、あなたは「自分が悪い」と考えてしまいます。
もちろん、悪いのはそのような状態に導いたモラハラ男なのですが、このようなことが毎日繰り返されると感覚が麻痺し、自分で気付くことは難しくなります。
モラハラ男はあなたが悪いからではなく、自分のコンプレックスを押し付けるために罵っているわけですから、あなたの事情なんて一切考慮にいれません。
ですので、たとえば「悪阻があるから料理ができない」というやむを得ない場合であっても、「お前は料理もできないのか」と言ってきたりするのです。
(これは実際に私が体験した出来事です)
モラハラ男は妻(彼女)をストレスやコンプレックスのゴミ捨て場にする
モラハラ男はしばしば「お前のために」あるいは「子どものために」と言いますが、それは全くの嘘です。
モラハラ男の目的は自分のプライドを守ることだけだということを覚えておいてください。
モラハラは、人の自尊心や自信を傷つけてボロボロにします。
自尊心や自信は、かけがえのない自分の人生を自分の意思で歩んでいくうえで必要不可欠です。
だからこそ、モラハラ男は妻(彼女)からこの自尊心や自信を奪うのです。
妻(彼女)を自分のストレスやコンプレックスのゴミ捨て場にするために。
自分に優越感を覚えさせてくれる便利な道具なするために。
モラハラに悩むあなたは、心のどこかで「私にも悪いところがある」と考えていると思います。
或いは、「私の夫(彼氏)がそんな酷いことを考えているはずがない」と思っているかもしれません。
本当のところはあなたにしかわかりません。
ですが、ここまで読んで「もしかしたら」と思い当たるのであれば、あなたの夫(彼氏)がモラハラ男である可能性は高いといえると思います。
自分がモラハラをされている事実を受け入れることは苦しく、難しいことですが、よく考えてみてください。
モラハラの原因は家庭環境にある?
モラハラ男がモラハラをする心理の根本は、ストレスやコンプレックスを被害者に押し付け、自分のプライドを守りたいという身勝手な保身にあります。
ストレスやコンプレックスが辛いのは当たり前のことです。
ですが、あなたや私を含めたほとんどの人がなんとかストレスやコンプレックスと共存して生きています。
もちろん、ときには自分に失望したり、八つ当たりをしたり、喧嘩をしたりすることもあるでしょう。
でも、誰かをストレスやコンプレックスのゴミ捨て場にすることはありません。
なぜモラハラ男はモラハラをしなければストレスやコンプレックスと付き合っていけないのか?
その原因は人によってさまざまですが、家庭環境が大きな要因となっているケースが多いようです。
【1】親が過干渉・過保護である
過干渉とは、親が子どもに口や手を出しすぎてしまうことをいいます。
もちろん、親の干渉はある程度必要です。
子どもが間違ったことをすれば正さなければなりません。
しかし、行き過ぎた干渉は子どもの意思や自主性を奪ってしまいます。
過干渉の親はしばしば、子どもの友人や恋人関係、進路選択に口を出し、親の言うとおりにさせようとします。
ときには今日着ていく服すら親の言うとおりにしなければならないという家庭もあるのです。
そのような家庭で育てば、「自分はこれでいい」と自分を認める感情、いわゆる自己肯定感を高める機会を失ってしまいます。
モラハラで相手を陥れて自分の思い通りにするという歪んだ支配欲で、この自己肯定感を補う。
このようなケースが多いようです。
【2】親がモラハラである
モラハラ男自身もモラハラを受けて育ってきた場合があります。
自分がモラハラをされてきたから、それが当たり前だと思っているわけです。
これを読んでゾッとしませんでしたか?
そう、あなたに子どもがいる場合、あなたの子どももモラハラをするようになるかもしれないのです。
あなたの子どものためにも、モラハラを受け続けている状況は打破すべきなのです。
【3】親からDVやネグレクトを受けていた
子どもは親から愛情を注がれることで「自分はここに居ていいんだ」と感じることができ、そこから自己肯定感や自信が産まれます。
しかし、その親からDVやネグレクト(育児放棄)を受けていた場合、自己肯定感や自信が上手く育ちにくく、過干渉のケースと同じようにモラハラで相手を陥れて自分の思い通りにするという歪んだ支配欲で、この自己肯定感を補うようになるケースが多いようです。
モラハラ男かもしれないと思ったら、早めに対処を
モラハラかもしれないと思っても、「私にも悪いところがあるから」「私が変われば夫(彼氏)も変わってくれるはず」と考え、なかなか対処に踏み出せない方が多いです。
しかし、この記事を読んでいただければおわかりの通り、モラハラ男はあなたが悪いからモラハラをしているわけではなく、言ってしまえば「モラハラをしたいからモラハラをしている」状態です。
あなたが献身的に尽くしたところで、モラハラ男が変わる可能性は限りなく低いといえます。
あなたやあなたの子どもの人生をめちゃくちゃにされてしまう前に、専門機関に相談するなどして対処するようにしてください。